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特別支援学校教諭

特別支援学校や特別支援学級で働く教員の仕事内容、特別支援学校教諭免許状の取得と教員採用選考試験の流れ、現場の実情をまとめる。

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一言で

特別支援学校や特別支援学級で働く教員の仕事内容、特別支援学校教諭免許状の取得と教員採用選考試験の流れ、現場の実情をまとめる。

キャリアシグナル

この職業に入るとき、何が先に見られるか

学位
必須
ポートフォリオ
低い
資格
とても高い
インターン
高い
参入障壁
高い
採用の勢い
横ばい
AIの影響
低い

最初の一歩はこう

教育実習を終えて期間任用の教師として経験を積み、採用試験に合格して正規教員になります。

同じ教室で、子どもごとに違う授業が進んでいく

特別支援学校の小学部では、ひとつの教室に障害の種類も発達の段階も異なる子どもが集まる。ある子は絵カードで「トイレ」と伝える練習をし、隣の子は自立活動の時間に体幹を保つ姿勢を練習し、別の子は交流学級の算数に参加するための準備をしている。教員は子どもごとに個別の教育支援計画と個別の指導計画を作り、学期ごとに目標を見直す。保護者、交流先の担任、介助員、外部の療育機関と連絡を取りながら、ひとりの子どもの一日を組み立てる仕事は、授業そのものと同じくらいの重みを持つ。

2007年の学校教育法改正で「特殊教育」は「特別支援教育」に変わり、特別支援学校、小中学校の特別支援学級、通常の学級に在籍しながら週に数時間だけ別室で指導を受ける通級による指導という三つの形が整った。所管は文部科学省で、いずれの場でも教員は教育職員免許法に基づく免許を持って教壇に立つ。

特別支援学級は増え、免許を持つ教員は追いついていない

文部科学省が公表する学校基本調査や特別支援教育資料では、特別支援学校と特別支援学級に在籍する児童生徒の数がここ十数年ほど増え続けており、通級による指導を受ける子どもも増加している。一方で、教育職員免許法の附則により、幼稚園・小学校・中学校・高等学校の基礎免許だけを持つ教員が特別支援学校で勤務することが当分の間認められている。文部科学省は毎年「特別支援学校教諭等免許状保有状況」を調査して保有率を公表しており、特別支援学校の教員全員が特別支援学校教諭免許状を持っている状態にはなっていない。特別支援学級の担任に至っては、法律上この免許状が求められていない。この構造が、免許を持つ教員への需要の背景になっている。

どんな人に向いているか

  • 変化が月や年の単位で現れることを受け入れ、小さな進歩を記録として残せる人
  • 保護者や交流学級の担任、介助員との調整を授業の外側ではなく授業の一部と考えられる人
  • 他害や自傷などの行動が起きたとき、まず自分の感情を整えてから動ける人
  • 教育学や心理学の知識を目の前のひとりの子どもに合わせて組み替えることに興味がある人

どうやって目指すか

  • まず幼稚園・小学校・中学校・高等学校のいずれかの教諭免許状(基礎免許)が必要になる。特別支援学校教諭免許状はこの基礎免許の上に取得する。
  • 大学の特別支援教育に関する課程で所定の単位を修得し、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者、病弱者の五つの領域から一つ以上を指定して免許状を申請する。
  • すでに基礎免許を持って働いている教員は、免許法認定講習や通信教育で単位を積み上げて特別支援学校教諭免許状を追加する経路もある。
  • 公立学校に勤めるには、都道府県または政令指定都市の教育委員会が実施する教員採用選考試験に合格する必要がある。特別支援学校の区分で受験するか、小学校などの区分で採用されて特別支援学級を担当するかは自治体ごとに異なる。
  • 在学中の特別支援学校でのボランティア、放課後等デイサービスでのアルバイトは、適性の確認と面接での具体的な話材の両方に役立つ。

現実として知っておくこと

  • 採用選考の倍率は自治体と年度で大きく変わり、免許を取ったことがそのまま採用につながるわけではない。
  • 移乗介助や排泄介助、行動が激しくなった子どもへの対応で身体的な負担やけがが日常にある。養成課程でこの部分が十分に扱われていないという声は現場で繰り返し出ている。
  • 個別の指導計画の作成、関係機関との連絡、校務分掌の事務量が多く、疲弊の原因としてよく挙がる。
  • そのかわり、ひとりの子どもを数年にわたって見続け、できなかったことができるようになる場面に立ち会える経験は、他の教職ではなかなか得られない。

詳細キャリアレポート

この職業、本気で目指すなら

こんな人に向いてる

  • 一人の児童生徒の小さな変化を、日付と場面まで記録に残せる人
  • 保護者、通常学級の担任、療育や医療の担当者との連携会議を、授業と同じ重さの仕事として扱える人
  • 行動が激しくなった場面で自分の感情を先に整え、安全確認と原因の観察から始められる人
  • 同じ内容を絵カード、実物、身振りなど、その子に合う形に何度も作り替えて教え直せる人

覚悟しておくこと

  • !特別支援学校教諭免許状には基礎となる幼稚園、小学校、中学校、高等学校のいずれかの免許状が別に必要で、取得の道筋が長い。
  • !排泄や食事の介助、行動が激しい場面での負傷など身体的な負担が日常にあるが、養成課程では十分に扱われにくい。
  • !特別支援学級の急増に教員配置が追いつかず、免許を持たないまま担任を任される例が文部科学省の調査でも指摘されている。
  • !目に見える変化は数か月から数年の単位で来る。短期間の達成感を求めると、最初の一年で消耗しやすい。

段階別 準備ロードマップ

中高生のうちに

  • 近くの特別支援学校の学校公開日や、放課後等デイサービスのボランティアに申し込み、同じ子どもと一学期間関わってみる。
  • 自校の特別支援学級の生徒と給食や委員会活動で一緒に過ごし、その子が何を好み、どんな場面で困るかをノートに書き留める。
  • 文部科学省が示す特別支援教育の対象となる障害の種類を調べ、それぞれの子が学校でどんな支援を受けるかを一枚にまとめる。

大学・初期

  • 基礎免許と特別支援学校教諭免許状を同時に取れる課程を選び、どの障害種の領域を取るか二年次までに決める。
  • 放課後等デイサービスや特別支援学校の介助員、学習支援員のアルバイトに応募し、在学中に給与をもらいながら現場を知る。
  • 個別の指導計画のサンプルを取り寄せ、実際の目標を一つ自分で書いて指導教員か現職教員に添削してもらう。
  • 志望する都道府県の教員採用試験の過去問を教育委員会サイトから取り寄せ、三年次から年度ごとに解いてみる。

就職準備

  • 採用試験と並行して臨時的任用や非常勤講師の登録をし、特別支援学級の担任業務を先に経験する。
  • 着任前に担当する児童生徒全員の個別の教育支援計画と指導計画を読み、前任者に一人ひとつ質問を用意する。
  • 最初の週に支援員、通常学級の担任、養護教諭とそれぞれ別に会い、役割と連絡の取り方を決めておく。

おすすめの専攻・分野

特別支援教育専攻学校教育教員養成課程障害科学類発達心理学

資格・試験・ポートフォリオ

特別支援学校教諭一種免許状特別支援学校教諭二種免許状小学校教諭・中学校教諭など基礎免許状教員採用選考試験 (都道府県・政令市)

伸ばすべき素養

資格の外で結果を分ける力、今から積めるもの

個別の指導計画の作成と見直し

この仕事の授業は、一人ひとりの個別の指導計画に書かれた目標から始まる。目標が測れる形で書かれていれば、学期末に何が伸びたかを保護者や同僚に示せ、次の計画を書き直す根拠にもなる。今から鍛えるには、サンプルの実態把握文を一つ選び、どの場面で何回観察して達成と判断するかまで含めた目標を一文で書き、現職教員か指導教員に添削してもらうこと。

行動観察と記録

行動が激しくなる場面は感情で対応すると繰り返され、前後の状況を記録して原因を探ることで減っていく。どの場面でどんな行動が起き、その後に何が続いたかの記録は、保護者面談や行動支援計画の根拠になる。今から鍛えるには、ボランティアや実習で一人の子どもを決め、先行事象、行動、結果の三列を一週間毎日書き込み、パターンが見えるか自分で整理してみること。

保護者と通常学級担任との連携

一人の子どもの一日は、特別支援の教員だけでなく保護者、通常学級の担任、支援員、言語聴覚士などの関係者がつくる。意見が食い違ったときに子どもの目標を軸に調整できなければ、支援が途切れたり矛盾する指示が子どもに向かったりする。今から鍛えるには、ボランティアや実習で関わった子どもについて観察した事実二つと質問一つを短い連絡メモに書いて担当教員に渡し、すぐ答えられる形だったか感想をもらうこと。

教材と活動の作り替え

絵カードで要求を伝える練習をする子と、通常学級の算数を先取りする子を同じ教室で教えるには、教科書の一頁を複数の水準に作り替える必要がある。課題を細かく分け、視覚的な手がかりを足し、答え方を変える習慣がなければ、授業は一人だけがついてくる時間になる。今から鍛えるには、小学校の教科書から一単元を選び、同じ内容のワークシートを三段階の水準で作り、それぞれどんな子どもを想定したかを横に書いておくこと。

現実のアドバイス

難しさは授業そのものより、一つの教室で異なる複数の授業を同時に進めながら、保護者や通常学級の担任、療育機関との連携をこなす点にある。文部科学省の調査では特別支援学級と通級による指導を受ける児童生徒が毎年増え、学級数の増加に教員配置が追いつかず、特別支援学校教諭免許状を持たないまま担任する教員の割合が課題として繰り返し指摘されている。人を離れさせるのは子どもではなく、介助による身体的負担、個別の指導計画や支援計画の書類、通常学級との役割の食い違い、そして校内で自分だけが専門家という孤立感である。採用試験は自治体ごとに競争の差が大きく、臨時的任用を数年続ける例も珍しくない。長く続ける人は変化が年単位で来ることを受け入れ、小さな進歩を記録して保護者と同僚に見せる習慣を持っている。一人の子どもを何年も見届ける経験は他の教職では得にくいと彼らは語る。

まず読む本

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タグ

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さあ、始めよう!

上で紹介した人たちも、みんな君と同じところからスタートしたんだ。今日、一つだけやってみよう!

君ならできる!ここに出てくる人たちも最初は何も知らなかった。